日本臨床外科学会雑誌
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症例
片肺換気困難症例に体外式膜型人工肺併用下胸腔鏡下手術を施行した2例
大沢 郁上吉原 光宏
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2020 年 81 巻 2 号 p. 243-247

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抄録

胸腔鏡手術は,呼吸器外科領域において増加傾向で患者負担の軽減に寄与しているが,全身状態等によって施行困難な症例も存在する.今回,術中分離肺換気が困難な症例に対し,体外式膜型人工肺(ECMO)を併用し胸腔鏡手術(VATS)を施行した2症例を経験したので報告する.

全例全身麻酔下VV-ECMO併用VATSを施行した.症例1は右肺ブラ切除,症例2は両側胸膜被覆術を施行した.症例1ではECMO導入中に抗凝固剤としてnafamostat mesilateを使用し,症例2では抗凝固剤は不使用とした.術後に症例2でECMOカニューレ抜去部の血栓を認めたが,内服加療のみで速やかに消退し,血栓に伴う合併症は認めなかった.症例1はリハビリ転院,症例2は軽快退院した.

ECMO管理の進歩に伴い,従来の術中呼吸管理では施行困難なVATSの適応が広がったと考えられる.

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