2020 年 81 巻 2 号 p. 354-359
症例は41歳,女性.血液検査で白血病が疑われ,精査目的に入院した.左側腹部痛の増悪と貧血の進行を認め,造影CTで活動性出血を伴う非外傷性脾破裂と診断された.カテーテル治療で脾動脈にコイル塞栓を行うも,出血を制御することができず,脾臓摘出術の方針とした.術中所見では25cm大に腫大した脾臓を認め,複数箇所で被膜が裂け,出血が持続していた.脾臓摘出術を施行し,摘出標本の病理検査により有毛細胞白血病と診断された.術後9日目に退院し,術後30カ月後現在,病勢の進行はなく外来で経過観察中である.今回,有毛細胞白血病に伴う非外傷性脾破裂に対し,脾臓摘出術を施行した稀な1例を経験したので報告する.