2020 年 81 巻 4 号 p. 613-622
研究マインドを持った手術の上手な外科医(academic surgeon)の育成を目指して2006年4月より消化器外科・乳腺内分泌外科・小児外科分野の教室を運営してきた.「良好な手術成績は良好な人間関係から」を目標にチーム医療を実践し,「全ての研究は英語論文で完結」を目標にエビデンスを世界に発信することを心がけた.その結果,年間手術件数は赴任前年の400件台から近年は700件以上に増加した.特に内視鏡外科手術数の増加は顕著である.英語論文数は高知大学医学部内では最多となる300編(13年8カ月)に到達し,その半数は最近5年間に発行した.若手外科医が執刀できる機会を増やすための「パーツ式手術教育法」を考案しただけでなく,「子育て中の女性に優しい職場は誰にも優しい職場」を合言葉に男女共同参画を推進し,女性外科医が離職しない体制構築にも努めた.地域医療を担う26名の新入局者のうち9名は女性である.