日本臨床外科学会雑誌
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症例
術後6年目に肝転移再発したS状結腸間膜原発胸膜外孤立性線維性腫瘍の1例
林 秀行大平 正典鳥海 史樹遠藤 髙志原田 裕久
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2022 年 83 巻 2 号 p. 358-364

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抄録

症例は66歳,男性.2014年に血尿精査目的に他院で施行したCTで,偶発的に250mm径の巨大腹腔内腫瘍を指摘された.2015年に開腹腫瘍切除術を施行し,術中所見にてS状結腸間膜原発と診断した.病理検査にて腫瘍は紡錘形細胞で構成され,免疫染色ではCD34およびSTAT6が陽性であったため,胸膜外孤立性線維性腫瘍と診断した.再発高リスクと判断し,長期外来フォローを継続していたところ,2021年に腹部超音波検査で肝S6に42×38mmの高エコー腫瘤を認めた.胸膜外孤立性線維性腫瘍の術後再発が疑われ,同年肝亜区域切除術を施行した.免疫染色でCD34およびSTAT6陽性であり,胸膜外孤立性線維性腫瘍の再発と診断した.胸膜外孤立性線維性腫瘍は比較的稀な疾患であり,さらに異時性に肝転移再発した報告は少ない.巨大腫瘍で再発リスクが高いと判断し長期経過観察が奏効した1例であり,若干の文献的考察を加えて報告する.

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