日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
臨床経験
De novo Stage IV乳癌に対する局所コントロール目的原発巣切除の意義
今野 ひかり島田 友幸
著者情報
キーワード: Stage IV乳癌, 原発巣切除
ジャーナル フリー

2022 年 83 巻 3 号 p. 455-460

詳細
抄録

はじめに:De novo Stage IV乳癌に対する局所治療の意義は明らかでない.当院で,Stage IV乳癌に対し症状緩和目的に原発巣切除を施行した症例について,局所切除が生存率や局所コントロールに及ぼす影響を検討した.

対象と方法:2006年1月から2020年12月までに当院を受診した,初診時Stage IV乳癌患者55例を対象とした.A群:切除群(10例)とB群:非切除群(45例)の2群に分け,2群間の治療成績や予後を後方視的に検討した.

結果:生存期間中央値はA群が1,090日,B群が555日であり,有意差はなかった(p=0.14).A群の術後死亡は8例,生存期間中央値は304日,1年生存率は43.8%であった.術後局所再発を2例(22%)に認めたが,終末期に局所の処置を要する症例はなかった.

結論:De novo Stage IV乳癌に対する原発巣切除は,局所コントロールに寄与する場合があり,症例毎に局所と転移巣の病勢評価,Mohs軟膏などのその他の治療との比較を十分に行った上で選択肢になり得る.

著者関連情報
© 2022 日本臨床外科学会
次の記事
feedback
Top