2022 年 83 巻 8 号 p. 1522-1526
症例は73歳,女性.腹膜播種を伴う上行結腸癌に対して化学療法中であったが,腹膜播種が悪化して腸閉塞を発症したため,空腸部分切除・回腸人工肛門造設術を施行した.術後2カ月でストーマ脱を発症し,嵌頓状態であったため緊急手術の方針とした.術式は直腸脱に対するAltemeier法を応用して,新たに皮膚切開をすることなくストーマ部から脱出腸管の切除を行い,自動吻合器で再建を行った.術後経過は良好で12病日に退院し,20病日から外来化学療法を再開できた.本術式は,腹壁~腹腔内操作を必要とせず低侵襲かつ比較的簡便で,術後のストーマケアにも変更が生じないため,ストーマ脱において有力な選択肢の一つであると考えられる.