日本臨床外科学会雑誌
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症例
局所陰圧閉鎖療法が有効であった膵液皮膚瘻の1例
諸藤 教彰文園 豊
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2023 年 84 巻 3 号 p. 467-472

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抄録

症例は68歳,男性.慢性C型肝炎で通院中に膵頭部腫瘍を指摘され,精査で膵膿瘍と診断された.肝膿瘍も併発し,度重なる膿瘍再燃のため当院へ紹介された.通院開始2カ月後,十二指腸潰瘍術後の創瘢痕中央部が自壊し,膿汁を伴った漏出液と周囲の皮膚炎を認め,漏出も多く,緊急入院とした.CTで膵頭部と自壊部は連続し,漏出液のアミラーゼ値は47,360IU/dlと高値で膵液皮膚瘻と診断した.ガーゼ保護では皮膚炎は悪化.第2病日にソマトスタチンアナログ投与を開始したが,副作用で第6病日に中止となった.治癒には膵液の持続ドレナージが必要と考え,第9病日に局所陰圧閉鎖療法(negative pressure wound therapy:以下NPWT)を開始.皮膚炎は速やかに軽快し,開始4週間後には膵液皮膚瘻も閉鎖した.1カ月後,軽度の再燃を認めたが,1週間のNPWTで治癒し,以降の再燃は認めなかった.膵液皮膚瘻の治療にNPWTも有用である可能性が示唆された.

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