日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡下に摘出した後腹膜原発粘液性境界悪性腫瘍の1例
小林 敦夫高田 厚小林 恭子中村 公彦高橋 佳久藤代 雅巳井上 泰
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2024 年 85 巻 1 号 p. 112-117

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抄録

症例は22歳,女性.右下腹部痛を主訴に来院.右腹部に手拳大で弾性硬の可動性不良な腫瘤を触知し,軽度の圧痛を認めた.腹部造影CTで右傍結腸溝に86×70×54mm大の嚢胞性腫瘤を認め,上行結腸は腹側内側に圧排されていた.2週間後のMRIでも同様の所見であったが,90×72×67mm大と増大傾向を認めた.後腹膜原発の嚢胞性腫瘍と診断し,腹腔鏡下に後腹膜腫瘍切除術を施行した.腫瘍被膜を損傷しないよう慎重に操作を行い周囲から剥離した後,体腔内で回収袋に収納し,臍部のポート創より腫瘍内容を吸引することにより体外に摘出しえた.病理組織学的所見では,嚢胞状の腫瘍壁に卵巣様間質を伴う後腹膜原発粘液性境界悪性腫瘍であった.術後24カ月の現在,再発を認めていない.本邦報告例の検討も含めて報告する.

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