日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡下結腸切除術を行った成人Waugh's syndromeの1例
谷澤 佑理, 澤田 元太, 福永 浩紀, 森田 俊治
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2024 年 85 巻 12 号 p. 1690-1696

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抄録

症例は70歳,女性.約5年前に無回転型腸回転異常症と,横行結腸脂肪腫を指摘されていた.1カ月前,腹痛のため近医を受診しCTにて脂肪腫による腸重積と診断された.造影CTで腸管壊死や腸閉塞を認めなかったため,待機的に腹腔鏡下横行結腸部分切除術を施行した.腸回転異常症による解剖学的変異と腸間膜の高度な癒着のため,最初に横行結腸頭側から網囊腔を開放し,次に脾弯曲部,下行結腸を授動した.結腸同士の癒着を剥離し,体腔外で腸管切除,機能的端々吻合を行った.術後経過は良好で,術後8日目に退院となった.腸回転異常症と腸重積の併発はWaugh's syndromeとして知られるが,成人報告例は小児と比べ少ない.成人では腫瘍性病変が原因で,外科的切除が必要となる症例が多い.腹腔鏡手術も選択肢と考えられ,腸回転異常症による解剖学的変異や癒着を考慮し,手術方法やアプローチを計画するのが望ましい.今回われわれは,成人Waugh's syndromeに対し腹腔鏡手術が可能であった症例を経験した.

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