日本臨床外科学会雑誌
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症例
下部消化管穿孔後に急激な転帰を辿った血管型Ehlers-Danlos症候群の1例
三須 敬太坂口 孝宣大高 幸之助宇野 彰晋深澤 貴子松本 圭五鈴木 昌八
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2024 年 85 巻 8 号 p. 1085-1090

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抄録

症例は20歳,女性.卵巣出血後の腹痛再燃で当院産婦人科に入院し,2日後下部消化管穿孔に対して緊急手術を施行した.穿孔部を含めた下行結腸を切除したが,断端を含め全ての腸管壁が脆弱で接触性出血をきたしたために,open abdomen managementで手術を終了した.全身状態が安定した手術2日後に出血や消化管穿孔・壊死がないことを確認した後に,人工肛門造設・閉腹を行った.しかし,再手術7日後にドレーンからの血性排液が出現したために造影CTを施行したところ,左胃動脈瘤破裂が判明した.緊急血管造影で破裂血管はコイル塞栓止血できたが,他の腹腔内動脈に多数の動脈瘤を認めた.集中治療室帰室直後に再出血をきたして心肺停止,蘇生処置を行うも死亡した.

本症例は,術中所見や幼少期からの症状をもとに初回手術直後に血管型Ehlers-Danlos症候群の臨床診断をした.低侵襲管理を心掛けたものの,動脈瘤破裂による出血で救命できなかった.本症例の経験をもとに,文献的考察を踏まえて報告する.

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