2024 年 85 巻 9 号 p. 1157-1165
腹腔鏡手術やロボット手術などの低侵襲手術が全盛となったが,ストーマに関する様々な問題点が残されている.造設と合併症,閉鎖の観点から述べる.術前のストーマサイトマーキングはストーマ関連合併症を55-59%減少させ推奨される.Diverting stomaに用いる腸管の選択について,回腸を用いている施設が多いが,脱水や腎機能障害に注意して場合によっては結腸を選択する必要がある.
ストーマの血流障害は4.6%に認められ少なくない合併症である.傍ストーマヘルニアの治療では腹腔鏡下メッシュ修復術が多くなされ,さらにメッシュを用いた発生の積極的予防法が検討されている.脱出の治療では,ボタン固定法や自動縫合器による脱出腸管切除術などの有用性が報告されている.ストーマ閉鎖における皮膚縫合閉鎖方法として,冠状縫合はSSIの発生を低下させ頻用されている.ストーマ閉鎖後の腹壁瘢痕ヘルニア発生率は6.5-16.7%程度である.