日本臨床外科学会雑誌
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臨床経験
降下性壊死性縦隔炎の初期対応と在院中管理
加納 收島本 亮髙尾 仁二
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2024 年 85 巻 9 号 p. 1166-1171

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抄録

降下性壊死性縦隔炎は咽頭部感染が縦隔に波及し,致命的な経過を辿る可能性のある疾患である.医療の進歩により,死亡率は改善傾向を示しているが,依然として患者マネジメントに多大な労力を要する疾患である.今回,当院(三重大学医学部附属病院呼吸器外科)で縦隔ドレナージを実施した8例の降下性壊死性縦隔炎症例を経験した.当院では頸部・胸部の両者のアプローチを併用した症例は全例で気管切開術を併用しており,本検討では8例中7例で気管切開術を実施していた.入院期間の平均値は64.6日であり,ICU滞在日数は6.0日であった.1例の死亡例を認め,死因は消化管出血であった.自験例は咽頭・喉頭部への炎症の波及による浮腫のため消化管内視鏡が通過できず,処置困難となった.現在のところ,降下性壊死性縦隔炎に対するアプローチやドレナージについての一定の見解はない.気管切開術は術後の呼吸管理や急変時の対応を容易とし,再手術が稀ではない本疾患の場合,特に有用であると考えられる.

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