日本臨床外科学会雑誌
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症例
囊胞壁切除が奏効した感染を伴った巨大肺囊胞の1例
松岡 篤志大越 祐介竹尾 正彦
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2024 年 85 巻 9 号 p. 1215-1219

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抄録

症例は54歳,男性.当院禁煙外来通院中に発熱と胸痛を認めた.胸部CTで右胸腔内に上葉を圧排する巨大囊胞と囊胞内に液体貯留を認めた.感染性肺囊胞と診断し,抗菌薬加療を開始した.約2週間後の胸部CTで囊胞内の液体貯留は不変で胸水の増加を認めた.囊胞内ドレナージが必要と考え,手術を施行した.囊胞壁を含む上葉は炎症性に胸壁と癒着していた.癒着剥離の後に囊胞壁を切開し膿汁を確認した.囊胞底は肺と広く連続していて囊胞の一括切除は不可能であり,Naclerio-Langer法やその変法は感染制御の観点から避けるべきと考え,胸壁側の囊胞壁を広く切除し囊胞腔を開放した.リークテストを施行し,囊胞底の細気管支開口部を結紮した.充分な洗浄の後に,ポリグリコール酸シートとフィブリン糊で全体を被覆した.術後経過は良好で,術後13日目に胸腔ドレーンを抜去した.感染を伴った巨大肺囊胞に対する手術の報告は少ないため報告する.

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