2024 年 85 巻 9 号 p. 1220-1224
患者は55歳,女性.健診の胸部X線写真で右肺尖部の異常陰影を指摘され,胸部CTで右第1肋骨腹側に接する3.0×1.8cm大の境界明瞭な結節影を認めた.胸部MRIで腕神経叢下幹由来の神経鞘腫が疑われた.手術は鎖骨上アプローチ(頸部アプローチ)で腕神経叢を露出し,神経刺激装置を用いた神経モニタリングを参考に神経叢切開部位を決定して被膜下摘出術を行い,神経機能を温存した.腕神経叢由来の神経鞘腫は手術に際し機能温存も重要となり,術前に詳細な画像診断を行い,治療方針の決定や術式選択・アプローチを入念に検討する必要がある.