日本臨床外科学会雑誌
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症例
膵炎を繰り返し術前診断に難渋した破骨型多核巨細胞を伴う退形成膵癌の1例
川合 良尭香月 優亮山髙 泰毅江刺 隆樹西山 亮江川 智久
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2024 年 85 巻 9 号 p. 1288-1295

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抄録

症例は51歳,女性.繰り返す急性膵炎に対して精査中に,造影CT・MRCP・EUSでは膵尾部の主膵管拡張,6mm程度の囊胞性病変を認めたが,腫瘤性病変は認めなかった.吸引膵管細胞診でClass IIIを認め,PET-CTで膵尾部に集積を認めた.連続膵液細胞診も施行したが,悪性の確診は得られなかった.悪性を否定できず,診断的治療目的に膵癌の疑いとして腹腔鏡下脾臓合併膵尾部切除を施行した.病理所見は,破骨型多核巨細胞を伴う退形成膵癌を認めた.術後補助化学療法を施行し,現在1年無再発生存中である.膵癌の中でも発生の頻度が低く,術前診断に難渋した症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.

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