日本臨床外科学会雑誌
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症例
盲腸癌に対する腹腔鏡手術後に発生した腹腔内デスモイド腫瘍の1例
宮本 佳奈吉福 清二郎亀山 亨西田 保則笹原 孝太郎田内 克典
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2025 年 86 巻 10 号 p. 1352-1358

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抄録

症例は73歳,女性.盲腸癌に対して腹腔鏡下回盲部切除術を施行された.病理組織検査ではpStage I(pT1N0M0)であり,外来経過観察中であった.術後18カ月目のCTにて右骨盤内に約20mmの腫瘤性病変を認め,PET-CTではSUVmax 4.9のFDG集積を認めた.鑑別診断として盲腸癌の再発,あるいはデスモイド腫瘍,異物肉芽腫等が考えられ短期経過観察の方針となった.術後21カ月目のCTにて腫瘤は増大傾向であり,診断・治療目的に腹腔鏡下腫瘍切除術を行うことになった.腫瘤は小腸壁近くの回腸腸間膜内に存在しており,一部小腸を合併切除した.病理組織学的所見および免疫染色検査から,デスモイド腫瘍と診断された.今回われわれは,悪性腫瘍再発との鑑別が困難であった腹腔内デスモイド腫瘍の1例を経験したため,若干の文献的考察を加えて報告する.

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