日本臨床外科学会雑誌
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症例
術後に異時性肝転移と骨転移をきたした上行結腸間膜平滑筋肉腫の1例
山口 紫林 健太郎真智 涼介山崎 祐樹石井 要尾山 勝信
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キーワード: 平滑筋肉腫, 腸間膜腫瘍
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2025 年 86 巻 12 号 p. 1606-1610

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抄録

症例は69歳,女性.健診にて右下腹部に腫瘤を指摘されたため,当院を受診した.腹部造影CTにて,上行結腸間膜に境界明瞭かつ不均一な造影効果を伴う10cm大の腫瘤を認め,回盲部切除術を施行した.病理組織学的検査では,紡錘形の平滑筋様細胞が束状に増殖しており,免疫染色ではα-SMA・desmin・caldesmonが陽性,CD34およびc-kitは陰性であった.以上から,上行結腸間膜原発の平滑筋肉腫と診断された.MIB-1標識率は23.3%であった.術後60カ月で肝転移,術後70カ月で胸椎転移を認め,いずれも切除した.現在,術後74カ月を経過するが,新たな再発を認めていない.腸間膜原発の平滑筋肉腫は極めて稀であり,再発例の報告も限られている.本疾患に対しては,化学療法や放射線療法の有効性が確立されていないことから,再発の早期発見と外科的介入が予後改善に重要であると考えられた.

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