2025 年 86 巻 4 号 p. 463-470
局所進行非小細胞肺癌に対する周術期治療は,約10年ぶりに大きな転換期を迎えている.2020年代に入り,分子標的治療薬や免疫チェックポイント阻害薬など,進行肺癌に恩恵をもたらした薬剤が周術期治療へシフトし,高い治療効果を示した.新規薬剤による周術期治療として,ニボルマブによる術前療法,ペムブロリズマブによる術前+術後療法に加え,術後補助療法としてアテゾリズマブ,オシメルチニブ,アレクチニブが本邦において承認されたが,今後も新たな治療の選択肢が増えることが予想される.一方で,多様化した周術期治療の選択基準が明確化していない点が課題となっている.有効な指標として切除病変の病理組織学的奏効率やminimal residual disease(MRD)が注目されており,知見の集積が待たれる.本稿では各領域と共通する神経内分泌癌(NEC)を含めて肺癌周術期治療の最新の知見について言及する.