2026 年 87 巻 2 号 p. 170-175
Computed tomography-lymphography(CTLG)は,乳癌のセンチネルリンパ節(SLN)同定において有用な画像検査である.今回,術前に撮像したCTLG画像を後方視的に検討し,SLN描出率と臨床病理学的因子の関連について解析を行った.さらに,術前リンパ節転移予測として,市中病院での実用性を検討した.
患者背景は,年齢平均61.6±12.7歳,body mass index(BMI)は平均23.0±3.7,リンパ節転移陽性率は20.2%(76病変)であった.
SLN描出率は92.2%で,多変量解析の結果,年齢62歳以上,BMI 23.0未満,ホルモン感受性陽性と正の相関を示した.高度肥満症例の描出率は75.0%と低く,検査手技の見直しが必要と考えられた.SLNの造影欠損がある群ではリンパ節転移が有意に多く,造影欠損をリンパ節転移陽性の所見としたときの陰性適中率は85.0%と比較的良好であり,CTLGがリンパ節転移予測としても有用な画像検査となることが期待される.