全日本鍼灸学会雑誌
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犬における針通電刺激の血中 cortisol 値に及ぼす影響
北沢 馨伊東 泰孝佐神 文郎
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1982 年 31 巻 3 号 p. 243-246

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抄録

犬個体が針通電刺激に対していかに対応するのか, また刺激部位 (経穴) の違いによる対応差があるのかを客観的に検討するために, 5頭のビーグル雌成犬を使用して足三里, 腎兪, 咽喉点に針通電した後経時的に採血して radioimmunoassay 法により血中 cortisol 値を測定した。この値は針通電停止抜針直後に最も高く1~2時間後にはほぼ前値に回復した。またその増加率は咽喉点で最高, 足三里がこれにつぎ, 腎兪で最も低かった。総じて血中 cortisol 値は針通電刺激に敏感に対応するが刺激部位の違いに相応するとみられる増加を示し, それらはいずれも持続することなく速やかに回復した。

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