全日本鍼灸学会雑誌
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冷え症の鍼灸療法 (NO. 2)
若年女性の月経, 骨盤周径, 腹証との関連について
川名 律子
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1988 年 38 巻 3 号 p. 259-270

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抄録

今回アンケート方式により東京衛生学園, 専門学校看護科学生, 年齢19歳より30歳までの女性228例のうち冷えを訴える女性132症例 (58%) より, 特に強い症状を訴える30症例について, アンケート調査並に観察検査した, 更年期の冷え症 (36回全日本鍼灸学会報告) と若年層との冷え症には共通する所見が多いが, 今回は冷え症の骨盤内循環阻害の関与度について検討した。(1) 骨盤周径では狭骨盤の傾向が強く, (2) 腹証所見と相関することがわかった, (3) 月経前, 月経中に著しい自律神経愁訴が多い, (4) 赤外線サーモグラフィーによる皮膚温分布では下半身に低温分布を認めた, (5) 深部温では僅かであるが経時変動が認められた。

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