全日本鍼灸学会雑誌
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『鍼灸甲乙経』における鍼刺入深度から経穴の本態を探る試み
前山 文子
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1990 年 40 巻 3 号 p. 306-314

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抄録
現行慣用の経穴の名称及び位置に関する根本出典である皇甫謐:『鍼灸甲乙経』には, 鍼の刺入深度が記載されている。これを資料として原典の経穴観を立体的に探る試みを行なった。鍼刺深度を現代尺度に換算し, 深度別, 部位別, 経穴別にそれぞれ比較検討した。深度別では0.5%を占め, 1.5~2.5寸の深い経穴は3%であった。部位別では深い経穴は下腹部と仙骨部に見られ, 上肢・顔面が最も浅かった。経絡別では平均値が任脈が最も深く, 腎経・胃経に深い経穴が見られた。四肢では陰経が浅く, 陽経が深い。刺入深度が何を意味するか, その一端を探るために皮厚を測定したが, 刺入深度と皮厚と相似したパターンを示した。
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