抄録
腰痛に対し, 鍼灸治療および整形外科的治療が奏功した例で, 奏功するまでの時間を調べたところワイブル分布が同定された。同分布の求めたパラメーターを使って, 両治療法の逐次比較試験を同分布を乱数発生させたモンテカルロ・シミュレーションで行った。100対試行の結果, 完全データによる分布推定値の決定の問題および両群の対象の質の違いの問題はあるが, 鍼灸治療が早く奏功することが分かった。本格的無作為化臨床比較試験への仮説として本結果を提起するとともに, 対照群が得にくい場合, モデルの探索からシミュレーションという新しい臨床評価方法を提示した。