直立位から体前屈し直立位へ戻る問の腰部脊柱起立筋部の最高RMS筋電図活動 (MREA) の左右差を検出したところ、健常者30名中20名は左右差20%未満 (左右対称被験者) 、10名は20%以上の左右差が認められた (左右非対称被験者) 。左右非対称被験者に対して左右いずれかの腰部脊柱起立筋部へ鍼刺激をおこなったところ鍼刺激直後に左右差が有意に縮小した (P=0.049) 。刺激側のMREAは刺激前後で一定の方向性のある変化はみいだせなかった。刺激反対側のMREAは刺激前高かった例では低くなり (P=0.037) 、低かった例では高まる (P=0.0185) という強い傾向が観察された。鍼治療は筋の機能的歪みを改善し共同筋協調を向上させることが示唆された。