抄録
足部の冷えを主訴とする29歳女性患者に対して、継続的に鍼治療を行った。患者の症状は秋から冬季にかけて顕著で、特に寒冷刺激に左右された。東洋医学的には〓血・水滞病態とみられた。鍼治療による効果は、〓血スコア、VAS、サーモグラムなどから総合的に判定した。さらに、外気温ならびに性周期が冷え症状に及ぼす影響についても検討した。
治療開始5ケ月後 (8診終了時) には、1診時に比して〓血スコアならびにVASの減少、さらにサーモグラムによる皮膚温上昇が認められた。
性周期に比べて外気温がVASに与える影響が顕著に認められたことから、症例の主体は冷覚過敏症と考えられ、本症に対して鍼治療は奏効することが示唆された。