全日本鍼灸学会雑誌
Online ISSN : 1882-661X
Print ISSN : 0285-9955
ISSN-L : 0285-9955
我が国における鍼灸の多施設ランダム化比較試験の現状と今後の展望
井上 悦子七堂 利幸北小路 博司鍋田 智之角谷 英治楳田 高士會澤 重勝西田 篤高橋 則人越智 秀樹丹澤 章八川喜田 健司
著者情報
ジャーナル フリー

2003 年 53 巻 5 号 p. 635-645

詳細
抄録

風邪症状に対する鍼灸の予防、治療効果に関する多施設ランダム化比較試験 (RCT) の経緯ならびに現状について紹介した。パイロット試験では2週間の鍼治療が明瞭な効果を示したのに対し、多施設RCTによる同様な咽頭部への鍼刺激、さらには普遍的な間接灸刺激 (2週間) の効果は、いずれも300名を超す被験者を集めながら顕著なものとはならなかった。そこで、治療期間を最低8週間として、各施設においてパイロットRCTを実施した結果、より有効性が高まる傾向が認められた。これまでの臨床試験の経験や反省をふまえた議論のなかで、被験者の選択や対照群の設定、実験デザイン等の再検討の必要性が確認された。

著者関連情報
© 公益社団法人 全日本鍼灸学会
前の記事 次の記事
feedback
Top