日本臨床麻酔学会誌
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症例報告
術前一般検査で活性化部分トロンボプラスチン時間の延長のみを認めた2症例
—血栓性素因と出血傾向—
東澤 知輝湯浅 晴之白井 達脇田 勝敏
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2004 年 24 巻 2 号 p. 95-98

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抄録
術前一般検査で活性化部分トロンボプラスチン時間のみが延長していた前立腺肥大症の2症例を経験した. 症例1では, 臨床症状に出血傾向を認めず, 精査の結果, 抗リン脂質抗体症候群と診断した. 症例2では, 臨床症状に出血傾向を認め, von Willebrand病と診断した. ともに正確な術前評価によって脊髄くも膜下麻酔下に経尿道的前立腺切除術を安全に行うことができた. 術前診察では, 検査結果とともに臨床症状の正確な把握が重要であった.
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© 2004 日本臨床麻酔学会
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