愛知医科大学麻酔科学講座
名古屋大学大学院医学系研究科機能構築医学専攻生体管理医学講座
2006 年 26 巻 7 号 p. 683-690
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慢性3枝ブロックをもち糖尿病, 特発性間質性肺炎を合併した患者の血栓による急性大動脈閉塞の解除術中に完全房室ブロックに移行した症例を経験した. 完全房室ブロックにより一時的に観血的動脈圧は0mmHgとなったが, 硫酸アトロピン, およびエピネフリンの投与により自己心拍が再開し, 神経学的な所見を残すことなく集中治療室にて覚醒した. 慢性3枝ブロックを合併した症例における術前の一時的ペースメーカー挿入の適応も含め, 若干の考察を加え報告する.