抄録
当施設において2003年1月から2004年3月の間に施行された腹部大動脈瘤 (AAA) 手術患者の周術期経過に関して, 全身麻酔単独症例 (全麻単独群) 8例と硬膜外麻酔併用全身麻酔・術後鎮痛症例 (硬麻併用群) 11例の周術期経過を後向きに検討した. その結果, 術直後の白血球数, 術後3日目までの補助鎮痛薬の使用回数は両群間で有意差を認め, 術後最初の腸管ガス排出までの時間, 手術後在院日数は硬麻併用群で短い傾向が認められた. これらの結果は硬膜外併用全身麻酔・術後鎮痛法によって周術期経過が改善される可能性を示しており, 硬膜外併用全身麻酔の有用性を示唆するものである.