日本臨床麻酔学会誌
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総説
医学界と法曹界との見識の連携と交換の必要性—医療訴訟の増加に対して, われわれ医師はいま何をなすべきか—
森田 茂穂
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キーワード: 医事裁判, 刑事訴追, 鑑定
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2007 年 27 巻 4 号 p. 318-325

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抄録
  近年, 医事裁判の増加, とりわけ医師に対する刑事責任の厳罰化が際立っている. いかにこの事態を打開し, 将来に向けて何ができるのかを早急に検討する必要がある. 医療界としては, 法曹界の思考プロセスを理解し対話を容易化することにより, 両者の見識の連携強化を促し, 活発な意見交換を求めることが重要である. 法曹界から医療界へは, 裁判の公正・迅速化実現のための試みとして, 鑑定プロセスへの参加が要請されている. われわれは, これに積極的に参加することによって法曹界との共同作業や討論の機会を拡大し, 裁判を単に糾弾の場から, より良い医療を模索する場へと変えていくべきである.
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© 2007 日本臨床麻酔学会
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