日本臨床麻酔学会誌
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原著論文
アミノ酸輸液が出血量に及ぼす影響
森 砂織小川 隆國場 幸史稲垣 喜三
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キーワード: 低体温, 出血, アミノ酸
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2008 年 28 巻 1 号 p. 116-121

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抄録
  ラット腸間膜動脈出血モデルを用いて, アミノ酸輸液による体温低下抑制が血液凝固系および出血量に及ぼす影響を検討した. われわれは, in vitroでラット血漿のAPTTおよびPTが温度低下に伴い延長することと, 腸間膜動脈出血モデルで体温低下に伴い出血量が増加することを確認した. 本モデルにおいて, プロポフォール麻酔下でアミノ酸輸液を持続投与した結果, アミノ酸群はコントロール群に比べ体温低下を抑制し, 出血量を有意に低下させた. 以上, アミノ酸による体温低下抑制は, 出血量を減少させる可能性が示唆された.
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© 2008 日本臨床麻酔学会
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