日本臨床麻酔学会誌
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日本臨床麻酔学会第28回大会 シンポジウム—小児麻酔の新たな視点—成長と発達を視野に—
薬物動態と薬力学
中村 秀文
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2009 年 29 巻 7 号 p. 789-796

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抄録

  適切な薬物投与のためには, 薬物動態・薬力学が臨床試験により評価され, 至適投与量が決定されていなければならない. 子どもはダイナミックな発達の過程を経るために, その薬物動態・薬力学も成人とは異なることが知られている. 現在の科学水準では過去のほかの薬のデータに頼って適切な薬物投与設計を行うことは困難であり, 個々の医薬品について必要な年齢で臨床試験を行い, 薬物動態と薬力学の評価をしなくてはならない. 残念ながら国内で小児治験がなかなか行われないために, わが国の添付文書には, 小児についての記載が不十分なものが多い. 今後わが国でも, 小児の治験環境づくりを, 学会・行政・製薬企業が連携して進めていく必要がある.

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© 2009 日本臨床麻酔学会
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