岡山大学病院では1996年に麻酔科の院内急性痛対策をPOPS(Postoperative Pain Service)と命名し,実践的マニュアルを作成した.術後早期の良好な疼痛管理が可能となった.近年注目が集まるERAS(Enhanced Recovery after Surgery)では,離床を促進し経口摂取を妨げない疼痛管理が必要となる.手術室で開始された硬膜外PCAや静脈PCAの漸減や終了,経口鎮痛薬へのステップダウンや嘔気・嘔吐対策などが課題となる.岡山大学病院では手術が決まった外来時点より,多職種連携の医療チームが手術患者にかかわり,快適・安全・安心な手術と周術期環境を効率的に提供する周術期管理センター(ペリオ)を2008年に開設した.われわれはPERIOの取り組みの中でPOPSの課題解決を模索している.