日本臨床麻酔学会誌
Online ISSN : 1349-9149
Print ISSN : 0285-4945
ISSN-L : 0285-4945
デスフルランの上手な使い方(第3回)
特殊病態や状態下での使用:頭部外傷患者
西澤 秀哉中山 英人
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 36 巻 5 号 p. 626-628

詳細
抄録

頭部外傷患者の麻酔管理は,二次性脳損傷の発症・進展を防ぐために,頭蓋内圧を制御して脳灌流圧を維持することが重要となる.臨床使用濃度におけるデスフルランが頭蓋内圧を大きく変動させることはないが,頭部外傷患者は脳血流自己調節能が破綻している可能性が高いため注意を要する.術後早期に神経学的機能評価を行うことで治療可能な合併症を捕捉できる利点を有することから,デスフルランの速やかな覚醒は有用である.

著者関連情報
© 2016 日本臨床麻酔学会
前の記事 次の記事
feedback
Top