日本臨床麻酔学会誌
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症例報告
繰り返した失神に,小腸拡張,腹壁瘢痕ヘルニアの関与が考えられた1症例
田和 聖子内本 亮吾藤田 文彦北 仁志
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2017 年 37 巻 1 号 p. 16-20

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抄録

症例は,骨折後早期と骨接合後の抜釘時と2度失神した.結腸切除と肝部分切除の既往があり,術後小腸拡張と腹壁瘢痕ヘルニアを合併していた.嘔気を訴え,CT画像では著明に拡張した小腸が胃や他臓器を圧迫したが,他の検査では異常なかった.小腸拡張による迷走神経活動亢進状態に加え,局所麻酔下手術での痛みやストレス,さらに,ヘルニア脱出が影響した迷走神経反射が原因と考えた.

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© 2017 日本臨床麻酔学会
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