2012年,日本麻酔科学会から術前絶飲食ガイドラインが公表された.本邦の複数施設による共同研究などの研究データに基づき作成され,その内容は欧米のガイドラインと比較して同等のものとなっている.術前絶飲食の目的の一つは麻酔導入時の誤嚥予防である.したがって実際の経口摂取後の胃内容量を確認することによりガイドラインの妥当性を評価することができるので,ガイドライン公表後に行われた経口摂取後の胃内容量を評価した研究を参考にその妥当性を検証した.これらの研究からわかることは,現在のガイドラインでは安全性が十分に担保されていること,術前の経口摂取制限をさらに緩められる可能性があることである.