2018 年 38 巻 3 号 p. 310-314
ダブルルーメンチューブの位置確認や開口障害のある患者に対する挿管時に気管支鏡を使うことがある.しかし,気管支鏡のモニターは高額であり,準備にも手間を要する.また,モニターへの接続コードにより動きを制限されることがある.われわれはビデオ喉頭鏡のようにモニターが手元にあれば操作が容易になると考え,スマートフォンを気管支鏡に取り付けるデバイス(i-NTER LENSTM)と専用のアプリケーション(ENDO SCOPETM)をマイクロネット株式会社と共同開発した.これにより機動性が向上し,解像度の高い画像の撮影が可能になった.またこれらの特長を活かすことで救急・災害医療分野への拡張性も有する.