日本臨床麻酔学会誌
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日本臨床麻酔学会第37回大会 特別企画 ─本邦における臨床研究─
日常のギモンから始まる臨床研究─末梢血管確保を科学する─
中山 力恒
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2018 年 38 巻 7 号 p. 824-830

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抄録

臨床研究の根源の多くは,日常の漠然とした疑問やアイデアであると思う.それらを検証可能かつ臨床的に意義を有するような“良い”仮説に転換することが,実際に研究をスタートする上で非常に重要である.しかし,明確な仮説を立てるということは想像以上に難しく,頭を悩ませる場合が少なくない.したがって,筆者らは,第一段階として仮説生成型研究を行い,その結果を基に仮説を生成することで第二段階の仮説駆動型研究に展開するという研究デザインを血管確保に関する一連の研究で用いた.ここでは,それらの臨床研究を紹介しながら,仮説を立てることの重要性について再考したい.

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© 2018 日本臨床麻酔学会
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