歯科治療に対して恐怖や不安を持っている歯科患者に対して,鎮静が適用されることが多い.鎮静はMACの一つであるが,歯科の治療域が気道と重なっていること,口腔内で注水下の処置が行われること,主に外来患者が対象であることなどの特殊性を有しているため,安全を確保するためには特別な注意が必要である.そこで,日本歯科麻酔学会は成人を対象とした意識下鎮静(Conscious Sedation)を安全かつ効果的に行えることを目的に,「歯科診療における静脈内鎮静法ガイドライン(改訂第2版,2017)」を発表した.ここではこのガイドラインの概要を紹介するとともに,鎮静の基本概念,さまざまな目的とそれに対応した方法について述べる.