日本臨床麻酔学会誌
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日本臨床麻酔学会第37回大会 シンポジウム ─Monitored Anesthesia Care:安全で快適な麻酔管理─
小児の検査,処置におけるMonitored Anesthesia Care
鈴木 康之
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キーワード: 小児, 検査, MAC, 鎮静, 全身麻酔
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2019 年 39 巻 2 号 p. 178-182

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抄録

小児の心臓カテーテル検査,MRI検査,消化器内視鏡検査,腎生検などの検査や処置におけるMACの適応症例は多いと考えられるが,わが国では麻酔科医のマンパワー不足により,麻酔科医によって行われるMACは少ない.実際には小児科医や主科の医師が検査や処置の片手間に鎮静を行っていることが多く,その結果患者の安全性や快適性が損なわれ,検査や処置の精度に問題が生じることがある.心臓カテーテル検査ではMACよりも気道確保による全身麻酔の方が鎮静よりも動脈血二酸化炭素分圧を調節しやすいため利点がある.また検査よりも鎮静や全身麻酔のリスクが高い症例も存在するため,事前に検査の必要性を主治医と検討する.そのような高リスク症例では複数人員を配置することも重要である.

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© 2019 日本臨床麻酔学会
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