2019 年 39 巻 7 号 p. 631-635
症例は47歳,男性.4年前より肺胞タンパク症に対して片側全肺洗浄を9回および一期的両側全肺洗浄を2回施行していた.このうち計7回体外式膜型人工肺(extracorporeal membrane oxygenation:ECMO)を使用し,血管周囲の結合組織の増生が著しくなったため両側大腿静脈への送脱血管の挿入が困難となっていた.今回,病状が再度増悪したが,ECMOの使用を回避するために低酸素血症が重篤になる前に片側全肺洗浄を行う判断をした.それによりECMOを使用せずに手術を完遂できた.肺胞タンパク症で血管確保困難が見込まれる場合,早期に全肺洗浄を計画することでECMOの使用を回避できる可能性がある.