日本臨床麻酔学会誌
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第25回日本麻酔・医事法制(リスクマネジメント)研究会 シンポジウム ─医療機関における弁護士の役割:現状と今後の展望,課題─
医療機関における弁護士の役割:イントロダクション
水沼 直樹
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2020 年 40 巻 1 号 p. 92-96

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抄録

弁護士が職員として医療機関に常駐した歴史は浅く,現在,医療機関の常勤弁護士は20名に満たない.院内弁護士は,医療機関のあらゆる法務・経営のみならず,医療安全分野にも関与し,調査,支援,助言等を尽くしている.また関連施設(介護施設やリハ病院等)の問題も取り扱う.院内弁護士の雇用形態や条件は所属機関によって異なる.院内弁護士の質は,顧問弁護士との協働作業や同職者間での研究会等によって維持されている.院内弁護士は,新たに起こる問題に対して,所属機関の実情に応じた解決を導いている.院内弁護士の活動には,患者からの相談に応ずる場合には病院サービスとして,また職員からの相談に応ずる場合には福利厚生サービスとしての側面がある.

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© 2020 日本臨床麻酔学会
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