2020 年 40 巻 5 号 p. 449-452
緊急手術中に不規則抗体陽性であることが判明した2症例を経験した.1例は急性硬膜下血腫,1例は胃穿孔のために緊急手術となった.両症例は術中に赤血球輸血が必要となったが,不適合血をチェックするための抗体スクリーニングテストにて患者血に抗E抗体が検出されたため,E抗原陰性血液が必要となった.結果として輸血用血液を依頼して確保するまでに2時間以上経過し,術中は代用血漿やアルブミン製剤などで対応して,E抗原陰性血液による輸血は手術終了後となった.緊急輸血時に医師と血液管理部門の院内スタッフは,すぐに互換性を持つ輸血を安全に確保するために,適切に情報を共有しなければならない.