日本臨床麻酔学会誌
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日本臨床麻酔学会第40回大会 シンポジウム ─ロボット麻酔システムがもたらすもの─夢から現実へ──
開発中のロボット麻酔システム(Dogen)の位置づけ
重見 研司
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2021 年 41 巻 5 号 p. 511-514

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抄録

今回,プロポフォールとレミフェンタニル,ロクロニウムの3剤を,脳波モニタと筋弛緩モニタ,シリンジポンプ,パソコンで構成されたフィードバック機構で自動投与する装置を開発した.本装置は,ヒューマンエラーを減少させ,薬剤の適正使用を促進し,患者の安全と医療経済に貢献することを目的として開発された.本装置は,ノイズに強く,鎮痛のモニタを必要とせず,新しい筋弛緩モニタを導入したことに特徴がある.しかし,血圧や心拍数,輸液量や輸血の選択などについては,麻酔科医の判断に委ねられている.本装置によって,より安全に,いつでも,どこでも,だれにでも,安心して麻酔を受けてもらえる体制が整備されることを期待する.

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