2021 年 41 巻 5 号 p. 515-518
静脈麻酔薬投与を自動調節するシステムの,動作状況を探索的に検討して,麻酔科医の調節に対して非劣性であることを示すため,予定手術を受ける成人患者を対象として麻酔科医による従来通りの麻酔管理を対照とした非劣性無作為化比較試験を実施した.手動群(H群)28例,自動調節群(R群)28例の計56例のデータについて解析した.研究期間における重篤な有害事象,および試験機器の不具合は認められなかった.有効性の主要評価項目である手術中における静脈麻酔薬3剤による適切な麻酔管理が得られた時間割合は,H群に対してR群の非劣性が確認された.