日本臨床麻酔学会誌
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当院における麻酔科医と周麻酔期看護師による術後回診の現状と今後の展望
周藤 美沙子大槻 明広舩木 一美佐藤 章子青木 亜紀稲垣 喜三
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2022 年 42 巻 1 号 p. 26-31

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抄録

当院では近年の手術件数急増などにより麻酔科医の業務負担が深刻化し,麻酔科術後回診は不十分であった.2018年度より麻酔科医の補助業務を担う周麻酔期看護師が専従で配置され,麻酔科医と麻酔科管理の全症例を対象に術後回診を開始した.周麻酔期看護師は手術翌日の患者状態を電子カルテで把握した後,麻酔科医とともに術後回診を行った.この方法により麻酔科医の負担が軽減し,平日の勤務時間内の術後回診実施率の向上と病院の利益増収につながった.今後は,周麻酔期看護師が麻酔科医と各診療科の医師や病棟看護師間のコンサルタントとしての役割を担い,患者が適切な術後鎮痛や早期回復を享受できる環境を構築することが目標となる.

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© 2022 日本臨床麻酔学会
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