日本臨床麻酔学会誌
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症例報告
持続する腰痛に対し,洞脊椎神経パルス高周波療法が有効だった1例
吉川 凌太郎山田 梨香子小林 賢礼石田 裕介内野 博之大瀬戸 清茂
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2022 年 42 巻 2 号 p. 136-140

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抄録

37歳男性.数年前より腰痛が出現し,L4/5の椎間板ヘルニアと診断された.当科初診4カ月前に椎間板内コンドリアーゼ注入療法を受けるも改善はなく,当科紹介受診となった.腰部全体にNRS(Numerical Rating Scale)7程度の疼痛を認めた.初診1カ月後に右側洞脊椎神経パルス高周波療法(radiofrequency:RF)を施行し,翌月に左側を同様に施行し,腰痛はNRS 2まで改善した.近年わが国では椎間板性疼痛に対する椎間板内コンドリアーゼ注入療法が可能となったが,一部の患者には効果が乏しい.洞脊椎神経ブロックはこのような疼痛に対し有効な可能性があり,今回文献的考察を加えて報告する.

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© 2022 日本臨床麻酔学会
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