2022 年 42 巻 3 号 p. 254-261
高齢化社会を迎え,医療の高度化等により,周術期医療も大きく変化した.従来は外科系医師や麻酔科医が各々実施してきた術前・術中・術後管理に代わり,さまざまなスタッフが活躍するチーム医療を周術期全体にシームレスに提供できる周術期支援センターが注目を浴びている.周術期支援センターは上手に運用することで,安全や安心の向上および早期回復を目指せるほか,従来の医師の業務の多くをメディカルスタッフにタスクシフトすることで効率化も図れる.この組織をうまく運用するにはいかに良質なチームを構築できるかにかかっており,これからの麻酔科医は周術期管理医としてこの組織のファシリテーター型のリーダーを目指すべきではないだろうか.