日本臨床麻酔学会誌
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42 巻, 3 号
選択された号の論文の18件中1~18を表示しています
症例報告
紹介
日本臨床麻酔学会第40回大会 シンポジウム ─周術期管理チームがone teamとなるために─
  • 本岡 明浩, 長瀬 清
    2022 年42 巻3 号 p. 238
    発行日: 2022/05/15
    公開日: 2022/07/13
    ジャーナル フリー
  • 小林 求
    2022 年42 巻3 号 p. 239-244
    発行日: 2022/05/15
    公開日: 2022/07/13
    ジャーナル フリー

    喫煙者では術中の喀痰が多い上,術後も創感染,肺合併症などの合併症が多く,死亡率が高いことが知られている.術前の禁煙は周術期合併症を予防することが知られている.手術は禁煙の絶好の機会であるが,麻酔科医だけで禁煙指導を行うことは困難である.岡山大学病院周術期管理センターPERiOでは,看護師によるカウンセリングや禁煙補助薬を使用して術前に禁煙外来を行っている.麻酔科医が禁煙補助薬を処方し,薬剤師による服薬指導も行う.希望する患者には退院後も禁煙外来を継続する.周術期管理チームと協働しての多職種による周術期禁煙指導は有用であり,看護師と薬剤師がその中心となりうる.

  • 谷口 英喜
    2022 年42 巻3 号 p. 245-253
    発行日: 2022/05/15
    公開日: 2022/07/13
    ジャーナル フリー

    超高齢化社会に突入したわが国では,治療技術の向上により,高齢患者への手術適応が以前にも増して拡大した.高齢患者では,呼吸循環器系の合併症に加え,認知機能の低下やサルコペニアおよびフレイルなどが,周術期に問題視される.ERAS protocolでは,高齢者に対する術前環境適正化策の一つとして,プレハビリテーションが推奨されるようになった.プレハビリテーションでは,運動療法,心理的サポートおよび栄養サポートの3つの介入をする.標準的なケアと比較してプレハビリテーションにより術後疼痛,在院日数および身体機能が改善することが示されている.一方,わが国では,術前準備期間の不足や保険制度上の支援がないことから普及がいまだ進んでいない.

  • 柴田 正幸
    2022 年42 巻3 号 p. 254-261
    発行日: 2022/05/15
    公開日: 2022/07/13
    ジャーナル フリー

    高齢化社会を迎え,医療の高度化等により,周術期医療も大きく変化した.従来は外科系医師や麻酔科医が各々実施してきた術前・術中・術後管理に代わり,さまざまなスタッフが活躍するチーム医療を周術期全体にシームレスに提供できる周術期支援センターが注目を浴びている.周術期支援センターは上手に運用することで,安全や安心の向上および早期回復を目指せるほか,従来の医師の業務の多くをメディカルスタッフにタスクシフトすることで効率化も図れる.この組織をうまく運用するにはいかに良質なチームを構築できるかにかかっており,これからの麻酔科医は周術期管理医としてこの組織のファシリテーター型のリーダーを目指すべきではないだろうか.

  • 酒井 康生
    2022 年42 巻3 号 p. 262-268
    発行日: 2022/05/15
    公開日: 2022/07/13
    ジャーナル フリー

    手術の成功とは治療をミスなくこなすことのみならず,患者の生活にも配慮できる一連のサポートに他ならない.これらを実現するためには多職種によるチーム医療が必要不可欠となる.当院では2014年に周術期管理チームが立ち上がり,リハビリテーション(以下,リハ)科は外来からの術前呼吸リハ指導と身体機能の底上げを行っている.術後は早期離床を心がけ,可及的早期からのリハ介入に努めている.2018年からは食道癌を中心に術前強化リハ入院を開始した.これにより体力が向上した状態で手術に臨めるケースが増え,術後入院期間も短縮している.周術期管理チームが有機的に連携することによる恩恵を当院の取り組みから紹介する.

日本臨床麻酔学会第40回大会 PBLD ─腹腔鏡下低位前方切除術の周術期管理─
日本臨床麻酔学会第40回大会 ワークショップ ─手術室外での緊急気道確保「その時,あなたは,動く?」─
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