2025 年 45 巻 2 号 p. 110-114
【症例1】胸腹部大動脈瘤に対し下行大動脈人工血管置換術を施行した.左用二腔チューブ(double-lumen tube:DLT)が左主気管支へ挿入できず,また気管支ブロッカーも誘導困難のため右用DLTを使用した.【症例2】右上葉肺癌に対して右肺上葉切除術を施行した.左用DLTおよび気管支ブロッカーはカフリークが多く,気管チューブを左主気管支に留置した.【考察】本症例では大動脈瘤の圧迫や脊柱弯曲症による気管・気管支の解剖学的変化が一側肺換気困難の原因と考えられた.術前検査で気管支への気管支鏡,気管支ブロッカー,気管チューブの挿入が可能か予測し,代替手段を含めて計画することが重要である.